現実主義勇者の王国再建記 14 (オーバーラップ文庫)感想(ネタバレあり)

今更ながらレビュー。
東方諸国連合内のフウガ・ハーン率いるマルムキタン派と、チマ公国を中心とした反マルムキタン派の内戦の話である。
以下は、ネタバレありの感想
9巻では名前のみだったチマ公長男のハシム・チマが本格的に登場。表紙を見る限り悪そうな顔をしている。
チマ家が親子兄弟で敵対勢力になるのも面白いし、戦後の親子関係の描写も良かった。
2~3巻のエルフリーデン内戦→アミドニア戦と同様に、この小説は戦争そのものよりも、戦後処理が本編で、フウガ勝利後の敵対勢力を一掃したやり方に、ハーンの妹のユリガが苦悩する描写も良いし、それに対するソーマとハクヤの回答も面白い。
あと、竜騎士王国の王女シィル・パイ夫妻と、ルナリア正教の元聖女のメアリが久々に登場。2国間だと関わりを持つのは難しくても、第3国経由だと結びつく不思議。
あと、宗教と政治の関わり方は難しい。