野球を学問する 23冊目

野球を学問する

野球を学問する

桑田真澄氏とその早稲田大学大学院での指導教員であった、平田竹男氏の対談集である。
対談内容は主に学生生活のことと、論文の内容に関することが中心である。
桑田氏が書いた論文は「野球道」の再定義による 日本野球界のさらなる発展策に関する研究として2ページの概要が公開されている。

論文に書いたことを噛み砕いて、かといってエッセンスは落とさずに説明してあり分かりやすい。
スラスラ読めます。

が、それ以上に

  • 高校時代はストレートとカーブの2種類で抑えると決めて、それ以外の球種は投げなかった(甲子園通算20勝)
  • 高校時代はバッターを見れば7〜8割の確率で待っている球種が分かった。

という成績・投手としての実力もさることながら、

  • 高校1年時に当時の中村監督に進言し、チーム練習の時間を1日3時間(平均は平日4〜5時間、休日は7〜8時間)にさせたり、ノースローデーを認めさせた。
  • 中学の時から1日30分机に向かう時間を確保した

というバックボーンにあるアマチュア時代の自身のエピソードがすごくて、この人じゃないとこの論文は生まれてこないなと思った。

NPBコミッショナーに現場出身の人が就任するとなるとすると桑田氏しかいないかなと。
桑田「監督」もみたいが、桑田「コミッショナー」のほうがみたいし、貢献度も高いと感じる。