夜にはずっと深い夜を 53冊目

夜にはずっと深い夜を

マスコミに踊らされて読んでみたのですが、面白いというより、深い。一気に読みました。結論からいうと一気に読むべき本です。
短編集とは言いながらも、すべての作品の登場人物がなんらかの関係があり、最後まで読んだときに一つにつながるのが楽しい。

言葉の選び方だけではなく、改行や、文字の大きさ、行の間隔、書体、にも気をつかってあるところに、作家というより、芸人らしさを感じる。それとも編集者がうまいのか？

そして、本篇の一番いいところで割り込んでくる赤い紙・・・妄想日記が憎いけど面白い。

ここまで、面白いと言ってきたけど、著者は鳥居みゆき。紙の色と同じようにブラックな内容なので、好き嫌いは分かれるか。