アニメ 現実主義勇者の王国再建記 13話及び1期全体の感想と2期について(原作ネタバレあり)

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13話を見た。
放送終了後に第2部の制作発表があったので、原作ファンとしては嬉しいところ。
というか第2部が2022年1月から放送開始なら、事実上の分割2クールなので、最初からそう宣言してくれたほうが、(アニメ版で変更したところ、カットしたところの)評価が正確になり、原作ファンとしては安心して見れた面も多くあったと思う。

以下、ネタバレ有りの13話、第1部全体の感想と第2部の予想を原作ネタバレありで。

13話の感想

作画が改善したと思ったら、原作からの変更部分が気になる。

良かったところ

ポンチョとトモエの活躍の描写
幻惑リリーの根を調達するという、仕事をしている描写をきちんとやってくれて嬉しい。ポンチョとセリィナとの関係は2期の1話ぐらいにさらっと描いてほしいなと。
ロロアによるヴァンの変化の解説
原作では歌番組中に行われたシーン。関税を下げて流通の改善を図ったことの説明はアニメオリジナルで、良い改変だと思う。ソーマ評は全カットされているが、2期があるなら、2期に回したほうが良いと思う。
海兵隊の護衛描写
影から護衛しているシーンや、ジャンヌとの対面したシーンで、ソーマとジャンヌの護衛同士が互いに牽制しあっているシーンの描写の挿入は良かったと思う。(但し、後者に関してはジュナさんが剣を構えているバックショットを描きたかったのでは?とも思ったが)
セバスチャン
軍議のくだりが良かった。前から分かっていたけど声が素敵すぎる。
リーシアとアイーシャに対するプレゼントを渡す順番の変更
原作だとソーマはリーシア→アイーシャの順番に渡している。逆にすることでリーシアのヤキモチを焼く表情を入れれたのは良いと思う(が、アニメのソーマはリーシアに対して気遣いができていないというか、未だに婚約者は仮だと思っているからか、扱いが雑だと思うのは疑問点ではある)

アニメ版で残念なところ

リーシアとカルラの会話のカット
12話の歌番組のシーンでリーシアがいなかったのは、牢屋にいるカルラと一緒に歌番組を見ていたからなんだが、その会話が全カットなのが残念。ソーマについてどう考えているかのリーシアとカルラの会話は、今後の行動の理由付けになっているので。
ソーマとハクヤの会話→ポンチョ、リーシアとの会話シーンでの時系列の矛盾
原作小説と漫画版ではハクヤは内乱の後始末をしてからトモエ、官僚と共にヴァンに入っている。なので、ハクヤとの会話を「宝珠放送」で行ったとなると、ハクヤはヴァンに到着していないことになる。なので、ポンチョが猩々との交渉をトモエに依頼したという発言が正しいとなると、トモエは軍に同行していたということになるけど、本当にそうなのか。
ジュナさんが銀と鹿の店に入る前に「陛下」呼びしていたところ
原作ではソーマは休暇中にお忍びでヴァンの街を散策しているので、ジュナさんからは「カズヤさん」呼び→ソーマからてんとう虫の髪飾りをプレゼントされて動揺し、陛下の立場上リーシア姫とアイーシャにもプレゼントをと早口で苦言→ソーマから「陛下」呼びを注意されるという流れなので、買い物をする前のシーンで「陛下」呼びしているのはミスな気がする。円盤では修正されるのか?
トモエの服の購入とソーマが靴を出すタイミング
原作小説と漫画版では、商品を物色するのが落ち着いたタイミング(=買うものが決まっていない)で出しているので、トモエが感激して泣くのは理解できたのだけど、アニメのタイミングだと、セバスチャンとの軍議のくだりが生きていない気もするのと、トモエが驚きこそすれ泣くほど感動することになるのかは疑問だった。
ジャンヌと出会う直前の、宝珠放送での天気予報
原作小説では、「天気予報はやりたいけど、この時点では不可能」と明記されているので、これもミスな気がする。円盤で修正されるのか?
守りたい家族でトモエのワンカットを挿入したところ
原作ではトモエを見る描写はあるにしてもリーシア(とアイーシャ、ジュナにも)に言及しているし、漫画版では主要人物全員を思い描いている描写なので、トモエのワンカットだけの描写は不満かなと。

1クール目通じての感想

「メディアの違いを理解せよ」では吸収できない粗もあったが、全体的に面白かったと思う。

話の進行ペース

全体としては早すぎず、遅すぎずの進行だったとは思う。振り返ってみれば、王都パルナムの衛生対策描写をカットしたのも英断かなと。
王様のブリンチに時間を割きすぎだった分、アミドニア公国戦の描写に割いてほしいというのはあるが、1話30分という制約がある以上難しいとも思うので仕方ないかなと。

キャラクター描写について

リーシア、アルベルト、マルクス、ガイウス&ユリウスについては、もう少し能力があるように描いてほしかったなと。
あと時間がないので仕方がないが、リーシアとソーマがお互いをどう思っているかについてもっと言葉にしても良かったのではと思う。

ロロアの登場のさせ方は、2期に向けては非常に良かったと思う。

作画、音楽

コロナの影響か、特に内戦~アミドニア公国戦あたりでは、分割2クールにした甲斐がなかった印象。
2部での復活を期待

音楽は、挿入歌も含めて良かったので、円盤特典とは言わずに発売してほしいかなと。

2期について原作のどこまで描くのか。


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1クールで3巻冒頭まで消化したことを考えると、2クール目の半分くらいで3巻までは確実に終わる。かといって4巻の話を素直に順番にやるのは、3部があるのならいいけど、中途半端な気がする。以前も書いたけど、現時点の予想では

  1. 4巻のアミドニア併合までと大晦日の話(嫁は4人、伏線は回収する。)
  2. 上記1+6巻の内容(嫁は5人、伏線は回収する。)。最終話は10巻の結婚式の話

のどちらかかなと。予想2については、追加キャストでナデン・デラール役の声優が発表されるかどうか。
予想1でも2でも10巻の番外編の話(エリシャ様主人公の話)は円盤特典で映像化してくれるなら、円盤は1クール目とセットで買う。