えんとつ町のプペル(映画)を見た【ネタバレありの感想】

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ガールズ&パンツァー最終章第2話天気の子以来、1年半ぶりに映画館へ。

原作絵本は無料で見れる。
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絵本と映画は主張したいことが別物なので、事前に絵本を見ておいて、映画で主張したいことに集中するという楽しみ方も有りかもしれない。

全体的な感想を一言で述べるとしたら、

2分45秒付近から品川氏が語っているように、”夢とロマンと自己啓発”ってのがしっくり来る。

原作者の西野亮廣氏に関心・興味がない・持ったことがない(好きでも嫌いでもない)人にはおすすめできるが、
関心・興味がある人、持ったことがある人(西野氏が嫌いな人だけではなく好きな人)には細かいところ(上記自己啓発部分)が気になるかもしれないので、見るときに注意が必要である。

以下、ネタバレありの感想を動画の力を借りながら。

演出面の感想

作画は、絵本ほどきれいな印象を持たなかったのは映画館のスクリーンのせいだと思いたい。最後のルビッチとプペル達が星を見てからエンドロールまでは良いと思ったのでコントラストのせいか、新海誠に慣れすぎたせいか。
映画館で見たほうが良い映画だとマスコミでは言われていたのを見たが、大画面の有機ELディスプレイがベストかも知れない。

声優さんの演技は下手な人は誰もいなくてよかったというか、皆うまかった。クライマックスシーンのブルーノの語りは立川志の輔さんで良かったと思う。
全体的にルビッチとプペル(芦田愛菜さんと窪田正孝さん)の演技が上手すぎて、作画(感情表現)が負けている印象で惜しい感じがした。
製作者側の意図(下記引用の、友情だけではなく以降~の部分)なのか、作画リテイクする時間がなかった(カジサック氏の収録が一発目だと推測するに)のか、自分がジャパニメーションの感情表現に慣れすぎているからなのか。

ストーリー面の感想

絵本(無料web)とYoutubeで事前に予習してから見たせいか、ほぼ最後のシーンになるルビッチとプペル達が星を見てからエンドロールまでは最高だが、それまでは、主張したいことが渋滞している感じを持って見ていた。
主張したいことは、公式サイトに、

絵本では語られていない物語のなかには、なぜ“えんとつ町”が生まれたのか、その町を作った人にどんな意図があるのか、さまざまな謎も描かれる。ルビッチとプペルが中心であることは絵本も映画も変わりはないが、映画では友情だけでなく、ルビッチとブルーノの親子の絆が主軸となり、そこには原作者である西野自身の経験も投影されている。テーマのなかにはSNSに対する警鐘も含まれる。

とあるのだけど、"原作者である西野自身の経験"に関しては、

【宮迫×中田】西野亮廣(前編)〜12年 夢を信じぬいた男の死闘〜【Win Win Wiiin】(OPカットで再生したい人用)

【宮迫×中田】西野亮廣(後編)〜宮迫さんを吉本に戻して下さい〜【Win Win Wiiin】(OPカットで再生したい人用)
を始めとした媒体で西野氏自身が語っていて、それがそのまま登場人物の台詞になっていたりするのが、自己啓発とか、主張したいことの渋滞って感じた理由だと思う(西野氏に関心・興味がある人は特に)。
あと、"原作者である西野自身の経験"を投影してそれをセリフとして言わせてしまったキャラクターに関しては深堀りをしないとなぜその台詞をそのキャラクターに言わせた、行動させたのかが分からないままになっている感じがした。個人的には、

  • アントニオがルビッチにきつく当たるようになった過程(描写が一瞬ある気はするけども)
  • ドロシーがルビッチを気にかける理由
  • スーさんが異端審問官になった理由

とかは、えんとつ町”が生まれたのか、その町を作った人にどんな意図があるのかの説明を端折って補強しても良かったのではと思う。
もっとも

【祝! 公開】えんとつ町のプペル
でのロザン・菅氏の分析のようにスピンオフを狙っているから敢えて語っていないのかもしれない。

まとめ?(同じことを2回言うだけ)

冒頭にも書いたが、原作者の西野亮廣氏に関心・興味がある人、持ったことがある人(西野氏が嫌いな人だけではなく好きな人)には細かいところ(上記自己啓発部分)が気になるかもしれない。
それ以外の人は、絵本以外の予習はしないで見たほうがいいと思われる。